フォーラムミーティング登壇企業インタビュー③ KOANDRO株式会社

スタートアップ2019.04.22

KEIRETSU・JAPANの主催するピッチイベント「フォーラムミーティング」に登壇されたKOANDRO株式会社の大澤社長に、KEIRETSU FORUMに申込したきっかけ、選考プロセスを経てフォーラムミーティングで登壇した感想についてお話を伺いました。

「むずかしいコーヒーを、みんなのものに」
KOANDRO株式会社 大澤社長 インタビュー

【プロフィール】
大澤 広輔 Kosuke Osawa
KOANDRO株式会社 代表取締役
2007年、新卒でソニーに入社。主に、一眼レフのマーケティング業務に従事。
その後2013年、メリタジャパン株式会社(ドイツのコーヒーメーカーの日本法人)、プロダクトマネージャーに就任。
2014年12月KOANDRO株式会社を創業。
青山学院大学理工学部、青山学院大学大学院、シカゴ大学短期MBA卒業

――初めに「KOANDRO」について教えてください。
大澤:弊社のビジョンは創業時から変わらず、「むずかしいコーヒーを、みんなのものに」というものです。
設立当時は、コーヒーに関連するキッチン用品を作るメーカーとして事業を進めていました。しかし、その事業を進めていくにつれて、個人個人の好みの違いに、もっと細かい部分で対応していきたいと思うようになり、個人個人の好みの違いへの対応という点に、会社の視点が向き始めました。
現在、コーヒー機材に装着するセンサーおよびデータを活用するサービスの開発を進めており、家庭でコーヒーを飲む体験の向上を目指しております。

――創業のきっかけは?
大澤:メリタジャパン在籍時に、多くのプロのバリスタや、そのバリスタが淹れる美味しいコーヒーと出会い、何故プロの淹れるコーヒーと、家庭のコーヒーの味がこんなにも違うのか疑問に思いました。プロのバリスタが淹れるコーヒーの味と、家庭で飲むコーヒーの味のギャップを埋めることができれば、ビジネスチャンスになると思い、KOANDROの起業を決めました。
また、私の祖母は医師として95歳まで現役を貫き、自分自身で生計を立て、自分の足で立っていました。私はその姿を間近で見ており、若いころから、祖母のようになりたいという思いがありました。その思いが、KOANDRO起業の精神的な後押しに繋がったと思います。

――KEIRETSU FORUMに申し込むまでの経緯を教えてください。
大澤:KEIRETSU FORUMを知ったきっかけは、東京都主催のピッチイベントで、以前にKEIRETSU・JAPANのフォーラムミーティングでの登壇と、投資家からの資金調達を実現した企業の社長からのご紹介でした。ちょうどそのころ、いくつかの銀行やVCにも資金調達の相談に行っていたのですが、弊社がまだアーリーステージであることやハードウェアビジネスであることもあり、なかなか投資に結びついていない状況でした。
そのような中で、同じハードウェアビジネスを行っている前述の社長から、資金調達の実現やエンジェル投資家の方々との関わりについて伺い、エンジェル投資家からの資金調達というチャンスを掴みたく、登壇申込プロセスに取り掛かりました。

熱意もスクリーニングされている申込プロセス

――登壇申込プロセスについては、他イベントへのエントリー等と比較し、どのように感じましたか?
大澤:KEIRETSU FORUMの登壇プロセスは、申込資料提出→一次審査(書類審査)→二次審査(投資家数名の前でピッチ)→ピッチトレーニング→三次審査:フォーラムミーティング登壇(大勢の投資家の前でピッチ)というプロセスを踏むのですが、登壇の申込をする際に作成する必要書類が多いことが一つ目の山場でした。その資料を作る熱意もスクリーニングされているのだと考え、一生懸命作成しました。今になって思えば、あの資料を作成する熱意がなければ、フォーラムミーティングの緊張感に耐えることはできなかったように思います。
単純にエントリーする人を増やしたいのであれば、申込要件を簡単にすれば良いと思いますが、熱意も含めてスクリーニングするという意味では、今のKEIRETSUのシステムは、非常に理に適っていると感じました。
KEIRETSU FORUMに申込み、登壇するまでの一連のプロセスの中で、しっかりと弊社のビジネスを整理し、資料に落とし込むことが出来たことで、他のピッチイベントへのエントリーの際にも、このプロセスからの学びを活かせていると感じます。

エンジェル投資家が一堂に会する、他にはない貴重な場

――実際にフォーラムミーティングで登壇した感想をお聞かせください。
大澤:20名近くのエンジェル投資家の方々が一堂に会す稀少な機会であり、とても重厚感のある雰囲気を感じました。エンジェル投資家の方々が、貴重な時間を割き、私のプレゼンを真剣に見てくださっていることがとても伝わってきたので、その分こちらもプレッシャーを感じました。
中々この様な機会は他ではないと思うので、KEIRETSU FORUMは大変貴重な場だと思いました。

投資家の反応からピッチトレーニングの効果を実感

――フォーラムミーティングでの登壇に先立ち「ピッチトレーニング」を受けて頂きましたが、それによってピッチの内容に変化はありましたか?
大澤:ピッチトレーニングを受けたことで、資料の大部分を直させて頂きました。
非常にロジカルにアドバイスを頂けたので、無駄を省き、必要な情報のみをプレゼン資料に盛り込むことができました。
フォーラムミーティング本番でのピッチでは、ピッチトレーニング前の1回目のピッチ時よりも、投資家の皆様の反応が明らかに良くなったので、ピッチトレーニングの効果を実感することができました。

一連のプロセスが事業のブラッシュアップにも繋がる

――KEIRETSU JAPANのサポートで良かった点があれば教えてください。
大澤:登壇申込後、書類審査を経て2度のピッチをする機会が戴けたこと、1度目と2度目(本番)のピッチの間にピッチトレーニングがあり、ピッチ本番に向けて、投資家目線の沢山のフィードバックをもらえるという一連の流れ自体が、KEIRETSU FORUMのサポートだと感じました。
この一連の流れを通過することによって、事業を客観的に考えるきっかけにもなりますし、事業をブラッシュアップすることができました。

――今回、KEIRETSU FORUMを通して様々なエンジェル投資家と会い、お話をされてきたと思いますが、事業やご自身に何か変化があれば、教えてください。
大澤:多くのエンジェル投資家の方々とお会いすることで、投資家の皆様が何を考えているのか、投資家の皆様に何を伝えなければいけないのかが、少しずつわかるようになってきました。
今回の経験を生かして、より多くのエンジェル投資家の方にアプローチをしていきたいと思っています。

――最後に、これからフォーラムミーティングにチャレンジするベンチャー企業やスタートアップ企業に一言お願いします。
大澤:今回私はフォーラムミーティングへの登壇を通じて、沢山のエンジェル投資家の皆様とお話しすることができました。それにより、経済的なベネフィットだけではなく、非常に有益なアドバイスも受けることができました。
しっかりと準備をしてフォーラムミーティングに登壇することで、必ずビジネスのプラスに繋がると思います。

2019年4月4日

――KEIRETSU FORUMとは
2,000年に米国サンフランシスコで創業し、世界54拠点にて3,000名以上のエンジェル投資家メンバーを有する世界最大のエンジェル投資プラットフォームです。各国のメンバーは、世界中のKEIRETSU FORUMメンバーと繋がっており、質の高いスタートアップ企業情報をリアルタイムにやり取りし、その集合知を活用して投資を行っています。 KEIRETSU・JAPANは、KEIRETSU FORUMの日本法人として、日本を拠点とし、国内外の投資家様、スタートアップ企業様および大企業様向けに様々なサービスをご提供しております。